このあいだ降りた駅のすぐ側で、閉店セールの着物屋さんに入ってみた。
ローンを組んで買った着物一着も長年着る機会がないが、親戚の結婚式がないってことだけど。年を重ねるに連れお茶とかかしこまった席には行ったことないが、着物を気軽に着てどこかのお茶会とか行けたらいいなあと憧れていた。でも良いものも着物もとても手が届かない。でも閉店セールなら手が届く範囲かも知れないと普段まったく入らないけど入ってみた。
ちろっと入って着物を綺麗だなと眺めていると、女将さんが丁寧に対応して下さった。
この2日間で店を閉められるというのだ。
すると、奥から店主さんが出て来られいろんなお話をしてくだすった。
店には墨絵で巨大縦書きの鳳凰の絵や、綺麗な桜の水墨画のような絵が半紙のような紙質なものに描かれていた。美大の人に書いてもらって岐阜のなんちゃらに送って、なんちゃなんちゃらで着物を起こしてだったかな立派な絵だったな。その話しをされる前、店に入ってすぐ、書道をされないか?と言われたので 、びっくりした何で解るのか。
狐につままれたようだった。これをもらってくれないか?中国の硯を下さると言うのだ。 いい人に貰ってもらえて良かったと言われた。何べんもいいんですか?って聞いたんだよ。いいんだって。悪いなと思いながらいただくことにした。
あと、あんた写真するの?と聞かれ最近実は
、このご夫婦を写真に撮って何かの新聞社の写真展で賞を貰って、役所に飾られてたらしい。現在留学されている写真家さんらしいのだ。その時の写真を見せてくだすった。実にご夫婦の風格というか凛とした着物屋さんのプライドをみた。あといろいろ説明して下さったが、聴くにも教養がないとちんぷんかんぷんで、美術館で行くの好きって言ったら、さんとうかのなんちゃらかんちゃらと言われるので、?って顔で聞き返した。山頭火だった。言葉は聞いたことある。魯迅の仲間かな?って聞いたらネットで調べてみてと、けんもホロロ。何か学のなさをヒシヒシと感じた。
御主人は会話しながら、私の値踏みをされているるような気がした。教養って年いくほど大事なことなんやなー。
私0円チーン。人間の品定めされてるような気がした。
もちろん着物の紹介もしてくれた。
私が気にいったひとめぼれは40数万するらしい。閉店セールなので半額って。年がら年中貧乏なのにとっても手が出ない。でもちょう格好いい着物だった。植物の絵や着物の風合いが素敵だった。
店の前には何十万もするようなポックリを紹介してくれた。
一期一会。せっかくだから店主さんの写真を撮らせて頂いた。blogに載せていいと許可も頂いた。
だったらもっ一回と、御主人の長年愛した場所に移動され取り直しさせいただいた。
長年ここで仕事をされて、守って来られたのだなー。
着物屋さんの品格とプライドと誇りを感じた。写真家さんなら、レンズ越しにいろんなこと感じたと思うのだスマホのレンズじゃ情緒ないなー。
長年、お疲れ様でした。