数年振りに
本格茶道でお茶をいただいた。
茶道の先生らしき人は、恰幅がよく、渋い着物を着ておられ、貫禄が凄まじく、
入道雲みたいな人だった。
お茶を頂くときの、書院造の床の間は何とも風情がある。
じーと先生の手元を凝視する。
昔1時間だけ、毎週華道と茶道を強制的に3年間習わされた。嫌で嫌でしょうがなかった。
茶道では逐一ダメ出しをくらった。
遥か昔の手数より、こないだの先生の手数の方が何倍も多く感じた。一つ一つの動作に理屈があり、きれがあった。柄杓から流れるお湯にも情緒と風情があった。お茶は最初は薄く感じたが、ぐっと味わい深い味となり、
美味しい。とおせいじでなく思えた。
2杯目いかがですか、味が変わりますよ。先生の仰る通り2杯目は味が重く苦しかった。おまけに胃に直撃して、ちょっと胃が重くなってしんどなった。
その先生堅物そうで、市中のことなど知らないと思っていたのに、ある言葉を言ったとたん私の目を見て知っていますと言われた。ただならぬ反応であった。
うそう。
ビックリして何度も確認作業をしたのち本当にご存知だと言うことが解った。
胸が、既にぐっと来て込み上げた。
お手伝いの着物着られたご婦人が先生と写真を撮って下さった。
足大丈夫ですかと言われ、ちょっと痺れていたが大丈夫ですと黒い線を踏まないようにそそと歩いて後にした。
後でよう考えたら、2杯目は帰れの記しやったんかな。ちっともわからなかった。
無粋な人と思われたやろな。。。
たまにやるのは良いけれど、その世界に閉じ込められたら、気が狂うかもしれない。
そんな日曜日全くだらけている。